春や春
畠山記念館に「春に想う -梅・椿・桜・桃-」展を拝見して参りました。
今回は、春の花の意匠の茶道具を中心に展示しています。
前期(1/16-2/11)は梅と椿、後期(2/13-3/11)は桜と桃を主に取り上げ、展示からも季節の移り変わりが分かります。
展示室に入りますと華やかな雰囲気で、まだ寒い中でも春を感じました。心に残った主な作品は次のとおりです。
軸
万代屋宗安消息・・椿のお礼が書かれています
梅・椿に鶯図・・十二ヶ月花鳥図の一つで鶯が愛らしいです
濃茶取り合わせ
茶入・・薩摩文琳「雪の花」、銘のとおり黒い釉薬の中で白が浮かび上がっています
茶碗・・伊羅保茶碗「松浦」
茶杓・・小堀遠州作「一つ松」、おっとりの皮目が色変わりになっています
水指・・備前火襷水指「玉柏」、江戸時代の「地錦抄附録」という本に「玉柏椿」が掲載されています
薄茶取り合わせ
薄器・・十二支蒔絵棗
茶碗・・黒樂茶碗「曙」一入作、朱釉が綺麗なお茶碗です
堅手塩笥茶碗「春雲」
懐石道具、その他の道具でどれも春の花の意匠です
色絵梅鶯文八角鉢
結鉾香合・・尾形乾山作、梅の絵が描かれた丸い香合で、祇園の鉾に結いつけ吊した結鉾飾りに似ています
紅地金雲雪持椿模様唐織
夜桜蒔絵四半硯箱
祥瑞松竹梅文六角汁次
また当日は、「特製和菓子でお茶を愉しむ!」の日で、両国・越後屋若狭の春らしい桃色の主菓子とお茶を美味しくいただきました。
●展覧会情報
春に想う -梅・椿・桜・桃-
畠山記念館(東京都港区)
2016年1月16日~2016年3月13日
http://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/index.html