袴姿も凛々しく
本屋さんで見かけて「配膳さん」とは?と思って手に取りました。
この本の冒頭では、「江戸時代・食生活事典」より「京都だけしかいない職業に配膳というのがある。色紋付きに袴をつけて宴席の配膳にあたる。原則として男性である。」とありましたが、筆者が調べるうちにお膳を運ぶだけでないことが分かります。
そして後書きには「配膳とは、あらゆる宴席、儀式、催しなどに際して高度な接客技術を持つ、いわば陰のコーディネーターである。」と書き、その守備範囲の広さが分かります。
お茶では三千家の初釜や献茶式等お茶会の水屋を担当され、お茶の点て方だけでなく点前や道具の扱いや道具の知識もお持ちとのことです。
配膳さんのノウハウである接客の仕方も書かれており、勉強になります。
配膳さんは、この本を読んだ後、京都の美術館の茶会で拝見しました。
袴姿が凛々しく、立ち居振る舞いが絵になっていて、京都の奥深さを実感しました。
書籍情報
- タイトル
- 京の配膳さん―京都の宴席を陰で支える人たち
- 著者
- 笠井一子
- 出版社
- 向陽書房
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