全て国宝
京都国立博物館の「国宝」展に行って参りました。
京都国立博物館と国宝がどちらも120周年記念という節目の年に京博では41年ぶりの国宝展です。「茶の湯」展と同じように、いくつもの展覧会で拝見した国宝の数々が一堂に揃いました。
今回会場となる平成知新館に初めてお伺いしました。本来は3階からの順路でしたが人手が多く、1階から廻ることにしました。
国宝のお茶道具は数少なく、曜変天目茶碗の三碗、志野茶碗の卯花墻、喜左衛門井戸、光悦の不二山で、他にも青磁花入、掛物があり、この中で幾つかが展示されていました。
展示点数が多く、強く惹かれた(なんと贅沢な!)国宝を紹介致します。(カッコ内は所蔵)
【彫刻】
1階に入りますと大きな仏像に迎えてもらい、圧倒されました。
一番新しい国宝の大日如来坐像(金剛寺)も拝見することができました。
【陶磁】
・青磁鳳凰耳花入 銘 万声(和泉市久保惣吉記念美術館)
-「国宝」展の翌日、後西天皇が兄弟に見立てた青磁鳳凰耳花入 銘 千声を、陽明文庫で拝見することができました。
・曜変天目(龍光院)
-静嘉堂文庫と藤田美術館の曜変天目はそれぞれ美術館で拝見したことがあり、これで三つの曜変天目を全て拝見できました。
・志野茶碗 銘 卯花墻(三井記念美術館)
-「茶の湯」展に引き続き再会しました。喜左衛門井戸は時期が異なり、拝見できませんでした。
【絵巻物と装飾経】
・信貴山縁起絵巻(朝護孫小寺)
-有名な巻物で今回初めて拝見できました。
【仏絵】
・釈迦金棺出現図(京都国立博物館)
・普賢菩薩像(東京国立博物館)
【中世絵画】
・秋冬山水図 雪舟筆(東京国立博物館)
・四季山水図巻(山水長巻) 雪舟筆(毛利博物館)
・破墨山水図 雪舟筆(東京国立博物館)
・慧可断臂図 雪舟筆(斉年寺)
・天橋立図 雪舟筆(京都国立博物館)
・山水図 雪舟筆
-雪舟の国宝六点を同じ展示室で一度に拝見できまして、感激しました。国宝展ならではです。
【近世絵画】
・風俗図屏風(彦根屏風)(彦根城博物館)
-少し前に彦根城にお伺いして模写を拝見したばかりでした。
・風神雷神図屏風 俵屋宗達筆(建仁寺)
【考古】
・深鉢形土器(火焔型土器)(十日町市)
・土偶(縄文のビーナス)(茅野市)
・土偶(縄文の女神)(山形県)
・土偶(仮面の女神)(茅野市)
-火焔型土器と三土偶を一度に拝見でき、興味深かったです。この展示室が一番混んでいるように感じました。
【書跡】
・尺牘(久隔帖) 最澄筆(奈良国立博物館)
・灌頂歴名 空海筆(京都国立博物館)
・金剛般若経開題残巻 空海筆(金剛峯寺)
-空海と最澄の書を一度に拝見できるとは、さすが国宝展です。
他にも、肖像画、中国絵画、染織、金工、漆工とありましたが、上記の作品に圧倒され、記憶にとどめるこができませんでした。
当日思いがけず京博のマスコットのトラりんに初めて会うことができ、そのキュートさに魅了されました。
-「トラりん」から名刺をいただきました―
●展覧会情報
国宝展
京都国立博物館(京都府東山区)
2017年10月3日~2017年11月26日
http://kyoto-kokuhou2017.jp/