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~ 楽在一碗中 ~
千少庵没後400年記念 利休とその系譜展

千少庵没後400年記念 利休とその系譜展

千家の茶-侘びの中の力強さ

千少庵没後400年記念 利休とその系譜

まだ雪が残る畠山記念館にて、「千少庵没後400年記念 利休とその系譜」を拝見して参りました。

2014年は、少庵没後400年ということで、今回は千利休居士(1522-1591)や千少庵(1546-1614)、千宗旦(1578-1658)所有の道具や消息といった縁の品々を中心とした展覧会です。

特に印象に残りましたのは点前道具で、いずれも利休居士が直接手にしたであろうと想像できます。

熊川茶碗 銘若草 ・・・利休所持
信楽共蓋水指 ・・利休所持
利休作茶杓 ・・筒小堀遠州
竹蓋置 ・・利休直書

400年以上の時を経て枯れた印象を持つのではと思っていましたが、どれも侘びてはいても力強さを感じました。

今回の展示にありました、千道安(1546-1607)の竹一重切花入や少庵の茶杓、一入の黒樂茶碗にも感じました。

畠山記念館の展示は、茶事の流れを表現し、
掛物→釜・炭道具→懐石道具→濃茶→薄茶の各道具が展示されている場合が多いです。
(今回、炭道具はお雛さまに展示替)

ところが濃茶で使う茶入が展示されておらず、探しましたら、少庵、宗旦直書の黒小棗や記三の黒棗を見つけ、棗の濃茶とは千家らしい詫びた趣向と一人で納得しました。

他にも利休居士の消息、宗旦の画賛、道安の瓢花入、真塗茶桶形水指、真塗手桶形水指と千家ゆかりの道具が展示され、お勧め致します。

またお呈茶も併せてお勧めで、展示室内のお茶室で薄茶一服とお菓子をいただけまして、心落ち着く一時を味わえます。

 

●展覧会情報

千少庵没後400年記念 利休とその系譜
畠山記念館(東京都港区)
2014年1月18日~2014年3月16日
http://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/index.html

畠山記念館

雪が残る畠山記念館の庭

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