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~ 楽在一碗中 ~
茶道美術の玉手箱 畠山記念館名品展

茶道美術の玉手箱 畠山記念館名品展

玉手箱を開けると

今年は、畠山記念会が開館50周年ということで、国宝3点(今回展示は2点)、重文9点(今回は3点)という記念の名品展が開催され、拝見して参りました。

まず目を引きましたのが、赤い釉薬と金で文様が描かれた「金襴手六角瓢形花入」です。

金襴手というと華やかで侘茶には向かないのではと思いますが、年を経て金地や赤地はほどよく擦れてしっとりとした印象で、これならばと思わせるのもでした。

たっぷりと大きく十字形の割高台が特徴の粉引で、元々は祭器だったのではとの説がある「割高台茶碗」は、織部所持ならではの破格の力強さがあります。

このお茶碗に合わせる茶入、茶杓、水指は・・と取り合わせを考えるのも楽しいです。

「茶杓 銘落曇 千利休作」は、今回拝見したかったもので、茶道具紹介「才色兼備の茶杓」で取り上げた「胡蝶」の作者が「利休さんの落曇の形に似る」と書かれた茶杓です。

確かに下がり節で、櫂先や竹の素材は異なりますが、全体は似た印象を受けました。

一足早く初夏の取り合わせも展示され、「一口ニ吸尽ス西江ノ水」から名付けられた「瀬戸面取茶入 銘吸江」と涼しげな「ととや茶碗 銘芳埜」も拝見できました。

また今回は、「玉手箱」に掛けて、春秋を描いた「夜桜蒔絵四半硯箱」と「菊枝蒔絵手箱」が展示されていました。

どちらも美しい蒔絵の箱で、玉手箱はこのような箱でがと思わせるものでした。

その他、国宝の「煙寺晩鐘図」と「大慧宗杲墨蹟 尺牘」、「呉須吉祥文共蓋水指」と見どころがたくさんあります。

後期は、益田鈍翁とのやりとりが楽しい「柿の蔕茶碗 銘毘沙門堂」、銘に縁のある「古瀬戸肩衝茶入 銘畠山」、「小堀遠州作 共筒茶杓 銘青苔」と
こちらも名品揃いで、見逃せない展覧会です。

 

●展覧会情報

平成26年度春季展 開館50周年記念 茶道美術の玉手箱 -畠山記念館名品展-
畠山記念館(東京都港区)
2014年4月5日~2014年6月15日
http://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/index.html

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