国宝としての茶道具
東博の「日本国宝展」を拝見して参りました。14年振りの国宝展です。
期間中に展示替えがありまして、一度で全てを拝見することはできませんが、当日は縄文時代の土偶から弥生時代の銅鐸や金印、飛鳥時代の厨子、平安時代の絵巻物、鎌倉時代の仏像・・と各時代の国宝がずらりと勢揃いです。
その中で、今回拝見できました茶道具は、「流れ圜悟」こと「圜悟克勤墨跡 印可状」、「玳玻天目茶碗」、「大井戸茶碗 銘 喜左衛門」、「志野茶碗 銘 卯花墻」でした。(光悦の樂茶碗「不二山」は残念ながら出品されていませんでした)
いずれも名品で、通常のお茶の展覧会ならば、メインとして展示され、注目を浴びるところです。
ところが今回は数多くの国宝の中に埋もれてしまい、特にお茶碗はぽつぽつと置かれてあまりめだたず、気をつけないと見つからずに通り過ぎてしまうところでした。
ただ他に圧倒されて印象も薄れがちな中、それでも国宝の一員して存在感を持ち、頑張っているなと感じました。
その他に印象に残りましたのは、次の国宝です。
玉虫厨子(教科書に載っていました)
五体の土偶(縄文の女神、仮面の女神、縄文のビーナス・・)
金印(「漢委奴国王」の金印)
元興寺極楽坊五重小塔(1/10の大きなミニチュアで建造物です)
雪舟の「秋冬山水図」(こちらも目立たなかった・・)
善財童子立像(国宝のニューフェイスでかつ今回の目玉、愛らしくダイナミック)
まだまだ紹介しきれない国宝が多数あり、日本美術の勉強をしているようでした。
●展覧会情報
日本国宝展
東京国立博物館平成館(東京都台東区)
2014年10月15日~2014年12月7日
http://www.tnm.jp/