いちわん

~ 楽在一碗中 ~
安食ひろ 求美図夢茶会(柿傳ギャラリー)

安食ひろ 求美図夢茶会(柿傳ギャラリー)

ピカソの茶会のような

求美図夢茶会
新宿の柿傳にて、陶芸家の安食ひろ(1948~)、安食潤(1982~)親子の「求美図夢(キュビズム)茶会」に行って参りました。

場所は残月亭写しの柿傳の茶室で、亭主は安食ひろ氏、半東は柿傳ギャラリーの店主である安田尚史氏が勤めました。

ひろ氏は、ユニークな造形をされる陶芸作家で、「ピカソが来たら・・」という設定でのお茶碗を作ったり、バサラ茶入という塩釉の茶入を作ったりと様々な作品に挑戦しています。
息子さんの潤氏も陶芸家で、今回は柿傳ギャラリーで二人展となりました。

席入して脇床を拝見しますと、農具の鋤と紙釜敷の上にレモンが荘ってありました。
鋤は放置してあったものを掛け、レモンは黄色ということで選んだとのことです。

点前座で目を引くのが水指とお茶碗です。
これらは茶会の名前になった「求美図夢」シリーズで、あたかもピカソの絵のような、正面と側面が融合したキュビズムの作品です。
他では拝見できないデザインでした。

床にはひろ氏の水墨画が掛かります。
キュビズムのお茶碗で、一人一碗ずつ濃茶をいただきました。
ずらりと並ぶ茶碗は、一つとして同じものがなく、壮観でした。
お菓子はひろ氏在住の出雲のもので、美味しかったです。

濃茶の後の点心は、柿傳のレベルの高い懐石で、椀と御酒がつき、堪能しました。
最後は薄茶で、潤氏のオーソドックスなお茶碗でゆっくりいただきました。
 

●展覧会情報

安食ひろ 求美図夢茶会
柿傳ギャラリー(東京都新宿区)
2015年7月25日~2015年7月31日
http://www.kakiden.com/gallery/

 



« »