あなどれない小本
表紙は可愛く、前書きにも「初心者でも気軽に楽しめる茶会ばかりを集めてみました」とあり、お寺や喫茶店で抹茶をいただくようなお茶の入口にいるような方を対象にしているのではと手に取ったときに思いました。
ところが内容を読んでみますと、西陣の富田屋の着物茶会、嵐山の老松の菓子茶事に始まり、次のように春夏秋冬の京都の茶会を紹介しています。
春・・平安神宮の観桜茶会 数寄町屋・粋伝庵の雛祭り茶会 富田屋の夜桜茶会 夏・・高台寺の夕涼み浴衣茶会 下鴨神社の蛍火の茶会 祇園祭の菊水鉾茶会 秋・・大覚寺の観月の夕べ茶会 富田屋の名残の茶会 冬・・千本ゑんま堂の除夜釜 北野天満宮の梅花祭野点大茶湯
この他にも立礼のお茶の稽古、茶の湯体験が紹介され、その間に、季節のお菓子や花、お茶の言葉が絵入りで説明されています。
お茶会はどれもカラー写真で楽しく紹介されて、思わずいろいろなお茶会にも行ってみたくなります。その中でも、特に侘びた千本ゑんま堂の除夜釜に参加したいです。
紹介されたお茶会で行ったことがあるお茶会は、菊水鉾茶会で、喧噪の中、祇園祭りの山鉾鑑賞の間にほっとするひとときでした。
暑い中、冷たいお菓子「したたり」と美味しいお抹茶で新しい元気をいただきました。
書籍情報
- タイトル
- 京の茶の湯あそび (らくたび文庫)
- 著者
- 「らくたび文庫」編集部
- 出版社
- コトコト
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