盛りだくさんな内容
お茶事に招かれましたら、前礼ということで事前に亭主に手紙を書き、お茶事が終わりましたら後礼の手紙を亭主に送ります。
またお茶事では、待合では客同士、茶室では亭主や客同士で会話をします。
手紙や会話は決まった文句をという訳ではないですが、パターンを知っていますとスムーズに進みます。
特に会話は茶事の流れの中でタイミング良く行うので、茶事に慣れない間は、事前に考えておいていた方がよいと思います。
この本の特長は、お茶の手紙の書き方や茶事の流れに沿った会話に加えて、道具についての言葉のヒントが書かれており、実際に役立ち、勉強になります。
各季節は、口切、初釜、花見、初風炉、初夏、名残で、それぞれ取り合わせの道具について、例えば次のような言葉のヒントが書かれています。
口切の掛物 ・・ お床のお掛物はまことに重々しく意味深いものと存じますが
初釜の薄茶器 ・・ お棚と見どころを引きたてあう、美しい色合の薄茶器でございますね
初夏の風炉 ・・ 藤灰の景色も涼しげでおきれいですね
・・というようにです。
もちろん茶席の会話はその時の状況や道具によって臨機応変に楽しむものですが、定番を知っておくことによって応用がしやすくなります。
全ページカラー写真が綺麗で、各道具の説明、道具のしまい方、用語集まであり、盛りだくさんな内容です。
書籍情報
- タイトル
- お茶のお稽古 茶席の会話と手紙―所作ごとの会話のポイントがわかる
- 著者
- 小澤宗誠
- 出版社
- 成美堂出版
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